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肝臓、膵臓、胆嚢疾患

主な肝臓疾患の治療

ウィルス性慢性疾患は肝臓庇護剤による対処療法以外に、特にB型、C型肝炎ウィルス感染症の場合は積極的にウィルス駆除(インターフェロン療法、内服療法)を行っています。最近では難治性の高ウィルス量の患者様もコンセンサスインターフェロンの開発で治療成績も向上しています。
B型慢性肝炎の場合には、肝障害が発生しても、その程度が軽い場合や若年者の場合は、自然によくなっていくかどうか、数ヶ月様子を見ていきます。肝機能数値検査やウィルスマーカーが良好に推移しているのであれば、(血液中のウィルス量が多い時に高まる)HBe抗原が消えて肝炎が沈静化するのを待ちます。ところが、肝炎が続きHBe抗原がなかなか消えない場合には薬物による治療が必要となります。
C型慢性肝炎の場合には、自然治癒が期待できないので、薬物による治療が不可欠です。これらの薬物治療のうち、GPTなどの肝機能数値を改善させることを目標とするのが対処療法と呼ばれるものです。この治療法は、直接の原因であるウィルスの量を減らすのですは無く、肝細胞を保護したり、肝細胞の再生を促したり、不足している成分を補うことで肝炎の進行を少しでも抑えようとするものです。
対処療法に対して、肝炎そのものの原因であるウィルスを減少・消失させ、肝炎を原因から治癒させようするのが原因療法です。このような作用をもった薬物には、抗ウィルス作用を持つインターフェロン(注射剤)があります。このインターフェロン療法は1985年に登場し、普及してきました。またB型慢性肝炎の場合、最近では注射剤であるインターフェロンに対して、人間のうちなる力、つまり免疫力を高める薬剤(経口剤)も登場し注目されています。その他にも、免疫力を調節してHBe抗原の消失を図るステロイド離脱療法などがあります。
肝硬変は厳密な食事指導と肝臓癌の早期発見に努めています。さらに肝不全の患者様には血漿交換などの治療も行っています。
食道静脈瘤に対しては、内視鏡的に静脈瘤結さつ術や硬化療法で良好な治療成績を得ています。(消化器内視鏡学会専門医がいます。)

胆石の治療

1)胆石溶解療法 2)腹腔鏡による胆嚢摘出手術 3)内視鏡による胆管結石除去法 4)開腹手術を行っています。腹腔鏡手術では術後5~7日で退院が可能です。
※この病気については分かりやすく音声で説明をお聞き頂く事ができます。

すい炎の治療

最近”お腹が痛い”の原因として注目されている臓器に膵臓があります。膵臓は左の図でもわかるようにお腹の奥深くちょうど胃のうしろ側にあって、あまり目立たないのですが、とても大切な2つの働きをしているのです。1つは食べたものを消化する働き、もう1つは血糖値を正常に保つ働きをしています。
膵炎には慢性膵炎と急性膵炎があり。
急性膵炎は膵臓の消化酵素が自分自身を消化してしまう病気(一種のやけど)で、みぞおちのあたりから激しい痛み、背中へ突き抜けるような痛みなど、あまりの痛さで体を動かせなくなります。
慢性膵炎は膵臓のあちこちにいつも炎症が起こっている状態で、最初はお腹の痛みや背中へぬける痛みが慢性的に起こります。その痛みを繰り返していると、膵臓は本来の役目を果たせず、消化不良を起こしたり、糖尿病になってしまうこともあります。
膵炎の重要な治療法の1つは自己管理と言えるでしょう。快適な生活を送るために以下の7か条を守って下さい。
1.とにかく禁酒 2.脂肪制限を守る 3.良く噛む(膵液の分泌が抑えられる) 4.規則正しい生活 
5.タバコ、香辛料、コーヒーは控える 6.薬の飲み忘れに注意 7.病・医院での定期チェックを忘れずに!

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